着物book日記

おキモノ好きが着物関係の本を問わずがたり、というblog。

着物の本(44) あしたも着物日和

コミックエッセイ本です。

あしたも着物日和 (徳間文庫)

あしたも着物日和 (徳間文庫)

近藤ようこ 2010/4

 

こちらは文庫版で、オリジナルは2006年に出ています。黄色の小紋を着た女性の手の平にのっているメガネをかけた女性が主人公の近藤ようこ自身、という表紙。

近藤ようこという漫画家さん、あまり存じ上げないのですが、キャリアも長く、和物を得意にしている作家です。いまWikipediaを見たら、高橋留美子と同じ高校の同級生なんですね。へぇー。そんな著者の初めてのコミックエッセイだそうです。この本には写真はありませんが、ご本人の着姿は、この間ご紹介したばかりの着物の時間 2 (マガジンハウスムック) に紹介されています。

1957年生まれですので、本が出た頃は40歳後半ということになります。この年代の方が出されてる本って、いままであまりご紹介したことがなかった気がします。 が、着物のキャリアは長く、1986年、29歳のころから着物に興味を持ち出し、そこからの20年あまりの着物生活の紆余曲折が漫画で描かれます。プレタからはじめてのお誂え、清水の舞台から飛び降りるようなお買い物、悉皆屋さんに出会う話、仕立て直し、箪笥を買う話など。マンガ家とはいえ、お財布感覚はとても庶民的で地に足がついており、親近感が持てる内容。でも、その時々の着物の流行りすたりや、着物雑誌の撮影の裏側など、やはりマンガ家ならでの観察眼が光る描写が沢山あります。シンプルな絵柄でとても読みやすいですが、最後の12ヶ月のコーディネート紹介くらいは、カラーイラストか写真にしてほしかったなぁ〜。

 

本の中で紹介される、著者が色々な人の声を集めて作ったこの本もいつかご紹介したいと思います。

私たちの着物術

 

また、続編にあたると思われるこちらの本も読んでみたいですね〜。

着物いろはがるた