着物book日記

おキモノ好きが着物関係の本を問わずがたり、というblog。

着物の本の紹介(7) 新・和裁入門

今日は5/29、ゴフクと読んで、呉服の日ですね。思わず久しぶりにヤフオクで勢いに乗って入札しちゃいました。落札出来るかしら…

さて、7冊目です。

新・和裁入門―ゆかたから袷きものまで仕立てに生きる知識と技術

新・和裁入門―ゆかたから袷きものまで仕立てに生きる知識と技術

繊研新聞社、2013年発行。

 

こちら同じ出版社の「季刊きもの」に連載された記事を再構成した本です。和裁教室も仕立て受けもされている山本きもの工房を設立された著者なので、きっと和裁教室で学ばれている方には良い復習の本となるのでしょうね。

「季刊きもの」という雑誌、本屋であまり見た記憶が無いのですが業界紙に近いんでしょうか?呉服屋さんの参考棚に置いてあるのを見た気がします。最新号はこちら。ちょっと面白そうです。

きもの 2014年 02月号 [雑誌]

きもの 2014年 02月号 [雑誌]

 

 

さて、 本に戻りまして。和裁に関して、たとえば運針の仕方、仕立て変えのバリエーション、ゆかたの縫い方、寸法の割り出し方や調整方法、裄の見頃と袖の合わせ方、道中着の紐の合わせ方など色々な事が書いてあります。まとまって一気に読むというよりは、教科書のように拾い読みすると面白いですね。横書き、モノクロ、図版多めとまさに教科書チックでもあります。自分で縫わなくてもお願いをする際に、こういう風に着たい、ああいう風に着たい、というのを言葉にする時にはとても役に立つと思います。私は自分では浴衣の仕立てをかじったくらい、お仕立てをお願いした機会も5本の指に満たない状態なのでまさに初心者ですので、勉強になりました。たとえばこちらの和裁士の方のブログ「和裁士のブログ、裁縫記」なんかはもっと上級っぽい知識も色々載っているのですが、私には難しすぎるのと、やっぱりブログと,本でまとまって読めるのは違います。ゆくゆく、袷のお仕立てを考えたり、コートものを考える時には必ず開こうと思います。

 

一つ初心者の目から見て気になったのは、ゆかたの縫い方は載っていますが、最も重要と言われる柄合わせについてはほぼ載ってなかったことです。呉服 徳佐 柄合わせはこうやっています や 浴衣の柄合わせの事:小枝の和裁工房日記 などの専門家さんのブログを以前読んで、注染の浴衣や大柄の小紋のお仕立てをお願いする際に参考になりました!どこにどんな柄が来てほしいか、地味目か派手目かの好みを注文したい場合に、そもそもどのように制約があるのか理解するのって結構重要なところかな?と思ったんですよね。小紋でも柄の小さい物や色無地、はたまた絵羽ものの場合不要な話ではあるのですが。初級より上の話なのかな。和裁は奥が深いです。