着物book日記

おキモノ好きが着物関係の本を問わずがたり、というblog。

着物の本(9) 堀越希実子の着物ごよみ

こんにちは!

 

本日のご本。

堀越希実子の着物ごよみ

堀越希実子の着物ごよみ

2005年9月、主婦の友社

 

およそ9年前の本です。ご本人は当時、50代前半ですね。本を手に取ってから知ったのですが、成田屋市川団十郎の妻=市川海老蔵のお母さんなのですね。非常に上品で落ち着いた方です。旧姓は庄司貴美子さんといって、当時海老蔵だった団十郎と結婚したころはワイドショーでも相当に話題になったようです。小林麻央との嫁姑確執でいまでもちょこちょこ賑わしていますね。梨園の妻って大変な職業だなぁ…

内容としては、写真もふんだんに、12ヶ月のお気に入りの着物が順に紹介されています。雑誌「ゆうゆう」の連載だったそうで、先日紹介した相田翔子の本

 

 

こちらと同じ形式に近いかと。ただし、堀越さんの場合、紹介されているきものや帯は、全部私物のようです。ご自身が手がけている「じゅらく・茶屋ごろも」ブランドのものが多いのでちょっと宣伝みたいな感じもありますが、ご自分のお好みで作るブランドですので当然全部似合っています。梨園の妻は目立たず引っ込まず…という装いが必要なのだといいますが、それを守った地味目の色合いでもどこかセンスのある装い。地味目好みは無地紬の訪問着や綿薩摩などにもあらわれていて、徹底しています。表紙に使われている鳩羽色の通り、紫〜灰のお着物が非常に多くて、半分以上その色のトーンです。団十郎茶も出てきますが、あくまでアクセント的。私は鳩羽色は自分でも割合似合う色なのですが、そのバリエーションに目を開かされる思いでした。

20代半ばの若さいっぱいの娘さん(ぼたんさん)も振り袖、浴衣など着て顔を出しています。ご本人の好みというよりお母様の趣味を着せられてる感もアリですが、かわいらしいです。特に黒に大きな飛び柄の浴衣はとても似合ってます!なお、息子さん(海老蔵)は文章の中に名前は何回も出てきますが、写真は一切ありません。旦那さんのほうは後書きメッセージも寄せて、大きなツーショット写真も出てくるのですが…

 

梨園ものといえば、他にも色々なきもの本があります。いくつかご紹介していますので良かったらご覧ください。

 

成駒屋の娘・中村勘三郎の妻の波野好江さんの本。

 

播磨屋の嫁・中村獅童の母、小川陽子さんの本。

高麗屋の女房・松本幸四郎の妻、藤間紀子さんの本。